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☞【1920年代アメリカはどんな時代?】『シリーズ アメリカ合衆国史③20世紀アメリカの夢』(中野耕太郎、2019年、岩波新書)【第3章-1】

ウィルソン(在1913-1921)、フランクリン・ルーズヴェルト(在1933~1945)は大戦期の大統領ですので有名ですが、

共和党政権が政権を握っていた「戦間期」についてはあまり知られていません。

「1920年代アメリカ」について調査しました。

この時代、日本との関係は実は良好。【コチラも

一方、「移民問題」というのはポッと出た問題ではなく、

「排日」だけを強く意識したものでもありませんでした。

やはり1924年移民法を「排日移民法」と呼ぶことは適切ではないのでしょうね。

コチラも:排日移民法とは日本だけの呼称

以下、岩波新書「シリーズ アメリカ合衆国史③ 20世紀アメリカの夢」(中野耕太郎、2019年)<第3章:新しい時代―1920年代のアメリカー>より読書メモ。

1.反動政治の実相

戦後の混沌

第1次世界大戦の「戦後」は、アメリカ史上類を見ない国内暴力の時代として始まった。これらはウィルソン大統領の求心力低下に伴い加速する。

★1919年夏には25を超える都市で人種暴動が勃発した。これには北部の軍需関連産業を目指した南部黒人の大移動が背景にある。

★その後、シカゴなど主要な北部都市では非白人への不動産譲渡・販売を禁じた人種制限的な不動産約款が急速に蔓延する。

忘れちゃならねぇけど、この国の人種差別の歴史は根深い。

差別されたのは日本人だけでもアジア人だけでもない。

★反共キャンペーンも盛大となる。

★1920年11月の大統領選で共和党のハーディングが圧勝した。この時のハーディングのスローガンが「常態への復帰」である。明確にウィルソン主義と戦時の社会改革を否定するものであった。アメリカはこの「反動」を歓迎した。

常態への復帰?

第2次KKK

戦時中に国内プロパガンダが煽り立てたナショナリズムは戦後、行き場を失った。それを吸収したのが攻撃的な排外意識である

★1915年に組織された「第2次KKK」は従来の人種主義に加えて「反移民」を掲げた。反カトリック、反ユダヤ、反アジアと全方位的でもあった。

★第2次KKKの象徴はNo.2であるエドワード・クラークであろう。赤十字、YMCAなどの戦争協力団体で戦時広報に従事していた彼は、その経験を生かして一時期は400万人もの会員数を生み出した。

1924年移民制限法

19171917年移民法  

「識字による選別」を行なう。
1921緊急割当移民法  

南・東欧移民の制限を骨子とする
19241924年移民法  

西半球以外からの移民(実質的には欧州移民)について受け入れ総数を年間16.5万人とした。

★1924年移民法により全盛期には20万人いたイタリア移民は3845人、ポーランド移民は5982人に制限された。

★南・東欧移民に犯罪などが多いという喧伝もあった。

★1924年移民法には日本人を含むアジア人全般の入国も原則禁止。南・東欧人は「1890年時点のアメリカ人の出身国別人口の2%が上限」とされた。南・東欧人に対して、アジア人はその下に位置づけられてしまったことも意味する

メキシコは移民法対象外とされた。これには南部の農場経営者からの圧力があった

やっぱり「排日移民法」と言う呼称は正しくないわね。【コチラも

戦後の対外政策

★共和党政権は国際連盟とは距離を置き、モルガン商会など民間外交に頼った。

★ワシントン会議では日本との建艦競争を回避できるという経済的な利点に加え、「平和」のスポンサーとしてのアメリカの威信を世界に誇示することが出来た。

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