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☞【南北朝時代第2期⑯:1351年9-10月】『尊氏ー直義の講和会議、再び決裂!、舞台は関東へ?』

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、「南北朝時代第2期⑯:1351年9-10月」です。

八相山(虎御前山)における尊氏軍と直義軍(桃井、畠山、石塔)の戦いは、尊氏の勝利に終わりました。

その講和交渉は決裂。

桃井直常が強硬派を貫く一方で、畠山国清は、尊氏方に寝返ります。

観応2年/正平6年(1351年)9-10月 年表

9/2近江国で尊氏軍と直義軍の散発的な戦闘が開始
9/3上野頼兼(直義派:丹後・石見守護)が丹後国で戦死

※翌日、南朝の結城氏の軍勢や、但馬国の悪党らが侵入
※【上野頼兼】…足利家支流。同族の上野直勝も直義方として近江で挙兵。【コチラ
9/7直義、桃井直常と畠山国清を大将として近江国に出陣させる

※2人は八相山(やあいやま:現:虎御前山。滋賀県長浜市)に布陣
※八相山は戦国時代に織田信長が浅井長政を牽制するために城郭を築いた場所でもある。
9/10石塔頼房、伊勢より近江国に合流

※途中で近江国守護の佐々木山内信詮と佐々木道誉の軍勢を撃破
9/12尊氏軍、八相山を攻撃

桃井直常のみ徹底抗戦を主張するも損害大きく越前へ撤退
※赤松則祐は尊氏方として播磨国伊川城を攻撃。
いつの間にか則祐は尊氏方になっており、さらに南朝との交渉役も行っている
9/20尊氏と直義の講和交渉開始

※直義、近江へ向かう
9/26赤松則祐、摂津国須磨城攻撃
9/30夢窓疎石死去
10/2尊氏、直義の和睦会議決裂@近江国興福寺(滋賀県東近江市)  

※桃井直常が強く反対したことが決裂の要因。  
※石塔頼房は瀬田の橋を壊して直義の本陣へ向かう。
※この日、大高重成が若狭守護に任命される。重成は直義方で戦っても回復できなかった地位を尊氏派に転じたことで回復できた。
※同時に大高重成派の武士と前任守護の山名時氏派の武士たちとの間で戦いが始まる。
(※その戦で大高重成派の武士で、守護代として派遣された大崎八郎は敗北、大高派は撤退を余儀なくされる。のちの1352年に若狭守護は斯波家兼が任命される)
10/5尊氏、信濃守護小笠原政長に対して御教書を発す

直義が関東に向かうとの情報があるので、その進路を塞ぐようにとのこと。
10/8直義、近江国を退去して北陸へ逃れる

※この頃、越前守護斯波高経は尊氏方に寝返る
10/11和睦交渉に尽力した細川顕氏、畠山国清は責任をとって出家しようとするが尊氏に止められる。

※国清はそのまま尊氏方へ。
直義は関東下向の意思を表明
10/12二階堂行珍(直義派官僚)、上洛し尊氏派に転じる
10/14尊氏、義詮、近江の陣を引き揚げ、京都へ
10/15僧・房玄死去

※直義と南朝の講和交渉を行った人物。
※「房玄法印記」は観応の擾乱の1級史料である。
10/21仁木頼章、足利家執事就任

※高師直死後、義詮へのサポートが評価されたか
※平安以来の足利家の歴史の中で初めて高一族以外の人物が執事に就任した。
10/25南朝、幕府が提示した講和条件を受け入れる
10/28尊氏、義詮を追討する噂が流れる
桃井直常
畠山どの、行こうか!
畠山国清
OK。目指すは八相山だな。
石塔頼房
私も参戦します。

その前に佐々木道誉の軍を蹴散らしていきますわ。

赤松満祐
今の尊氏さまに勝てると思ってるのかな?
足利尊氏
総攻撃だっ!

桃井、畠山、石塔、どこまで耐えれるかな?

畠山国清
ううう、尊氏さまのパワーが半端ない!

桃井どの、これは分が悪すぎる、撤退しよう!!

桃井直常
ならぬ!!
畠山国清
えええ??
桃井直常
尊氏を見つけて、勝負してやる!
畠山国清
桃井どのは何かに取り憑かれてしまったようだ、、

いかん、撤退ー、撤退だー!

足利尊氏
ふふふ、足並みが乱れてきたな。

国清は落ちるかな。

足利直義
兄さん、講和会議って言うんで来たけど、桃井と手は切れないってー!
桃井直常
そう。直義どの、騙されてはいけませんぞ。

戦いあるのみです。

畠山国清
俺、だんだん桃井どののテンションに付き合いきれなくなってきた、、

戦も終わる気配ないし、もう出家しよっかな、、

細川顕氏
同じく、私もご兄弟が手を取り合う姿をもう1度見たいと思いましたが、それも叶わぬようで、出家しようかな、、、
足利尊氏
ハハハー、2人ともご苦労、ご苦労。

国清も、僕のところへおいでよ。

2人の力は認めてるし、

まだまだ2人の力は必要なんだよ。

平和のために戦おう。

畠山国清
尊氏さまーっ!

喜んでーっ!

足利尊氏
うん。嬉しいよ。

ところで、国清、関東の土地、興味ない?

次の戦いの舞台は関東かなって思うんだよ。

関東遠征、準備しといてね。

あと、南朝との交渉でちょっと気になる点もあるけど、、な、義詮。

足利義詮
え、なんか父上が私を討つっていう噂が流れておりますが、、
足利尊氏
いやね、あんまり南朝を信じちゃ駄目だよ。

ちょっとそれだけは釘を刺しておかないとって思った。

(義詮はちょっとまだ甘いんだよな…)

北畠親房
ふふふ。
尊氏と義詮、あんまり上手く連携とれてないな。