「日本史出るとこ攻略法」の石黒先生。20年分の入試問題のデータをパソコンに入力して研究しているという。
この本に出会ったのは試験勉強のだいぶ終盤であったが、近現代に突入する一番最初に読みたかった。買っても良いと思った。
『詳説日本史研究』を読むにはまだちょっとしんどい、知識が足りない、という人にとっては、うってつけ。
「●時間でわかる」系の本は、あまり薦めないが【コチラ】、その中では一番であろう。
ただ、大きなところでは間違っていないにしても、学者の書籍と比較すると、やや物足りない部分もある。
例として、本書では
加藤高明が組閣するにあたって憲政会は協調外交路線に転換し、外務大臣に…幣原喜重郎を起用しました。…(立憲政友会は)憲政会と同じ外交方針では存在意義がありません。そこで外交路線を積極外交に転換し、総裁に田中義一を迎えました。
第7章 政党内閣と恐慌 より
とあるものの、
井上先生の「昭和史集中講義」の方を見ると、これは
中国情勢が変化した「結果」であって、中国における権益を守ろうとしたという点では同じ
というようなことが書かれております。
実際、こっちの説明の方が自然かな、と思います。
よって、この本はあくまでも導入に使い、その後、ちょっとレベルアップした本を読んで下さい。(前述の井上先生の本はオススメ)
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