こんにちは。
今回ご紹介しますのは「鎌倉散策記」です。
横浜での学会時、わざわざ鎌倉に宿をとりまして、観光に1日費やしました。
鎌倉がどんなところで、なぜ歴史の表舞台から遠ざかったのかを「感じる」のが今回のテーマでした。
結論としましては、「三方が山、一方が海」という<天然の要害>であるものの、浅海で大きな船は入れず、山にも囲まれこれ以上の発展が望めない、貨幣経済にも対応できなかったであろう、という鎌倉を感じ取ることができました。
ただ、住んでみたいと思わせるような良い雰囲気でしたねー。
ちなみに、「鎌倉幕府はなぜ滅んだか?」というのは実は学者の中でもわかっていないそうです(呉座勇一『戦争の日本中世史』より)。
【試験に役立ちそうなポイント】
★鎌倉五山…①建長寺、②円覚寺、③寿福寺、④浄智寺、⑤浄妙寺。
※京都五山は5つ+南禅寺は必須(天竜寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺)、鎌倉五山は①、②を必須、③④⑤は「じ」から始まるというので覚える。建仁寺と建長寺は時に間違えやすいが、「けんちん汁」の由来が「建長寺」なので、「鎌倉=けんちん汁」をイメージしておけば良い。いずれにしても足利義満時代に定められたものであり、京都の方を重視したい。
※京都3位の建仁寺も、鎌倉3位の寿福寺も栄西が建てた。
★建長寺→蘭渓道隆が開山。時の執権は北条時頼。
★円覚寺→無学祖元が開山。時の執権は北条時宗。
※「頼」=「ら」=「らんけい・・・」、「宗」=「む」=「むがく・・・」。
★鎌倉は三方を山に囲まれていて天然の要害。ただ、大きな船は入れない。鎌倉時代がなぜ滅んだかは実は学者の中でもわかっていない。
以下、写真とともに。
建長寺
【建長寺1】
鎌倉五山筆頭の建長寺。
正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」が有名ですが、実は親友でもある夏目漱石の「鐘つけば銀杏ちるなり建長寺」がオリジナルだそうです。
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【建長寺2】
「けんちん汁」の名前の由来は「建長寺」なんですって。
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円覚寺
【円覚寺】
鎌倉五山No.2の円覚寺。
ここには元寇時の執権、北条時宗公が祀られております。
時宗の感心するところは、日本人の死者も、蒙古軍の死者も共に祀ったところでしょうか。
こういう話、いいですよね。
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鎌倉幕府跡
【若宮大路鎌倉幕府跡】
やっぱり見たかったのが鎌倉幕府跡。
3つあるそうですが、「若宮時代」がもっとも長いんですって。
跡形もなくなってしまったのはなんとも残念です。
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源頼朝の墓
【源頼朝公のお墓】
一度は見ておこうと思いました。
ボランティアのおじいさんが口角泡をとばして説明してくれました。
「最後にもう一言・・・」と言うフレーズを4回くらい聞きました。
頼朝公への愛を感じましたねー。
平日ということもあり、自分1人でした。
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北条義時の墓
【北条義時の墓】
さてさて、2022年大河ドラマの主役のお墓です。
と思いきや、理由はわからないのですが、北条義時の「墓」は「跡」として残るのみでした。
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鎌倉宮
【鎌倉宮】
ここは、鎌倉幕府末期、隠れたヒーロー、護良親王が幽閉されていた場所です。
護良親王は9か月間この石牢に閉じ込められ、「中先代の乱」のどさくさで足利直義の家来に殺されました。
「尊氏より主上(後醍醐天皇のこと)が憎い」(by護良親王)は有名です。
一番深いところで深さ4mでした。
中は二段になっていて、思っていたより広かったです。
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鶴岡八幡宮
【鶴岡八幡宮】
ここは必須ポイントでしょうね。
観光客が最も多い場所でもあります。
しかし、思うに、みんな観るべきポイントが違うっ!と言いたいです。
一番観るべき場所はおそらく「源実朝暗殺事件」の時に公暁が隠れていたというこのイチョウの木(数年前に倒壊)でしょう。
ぜひ、「源実朝暗殺ごっこ」をして下さい。
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ガイド本
今が旬でもございますが、ぜひ一度は鎌倉に行かれて、その尚武の雰囲気、というのを味わうのも乙だと思いました。
なんせ、北条義時の墓なんて「跡地」ですしね。
それはそれで立派だとも思えます。
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