こんにちは。
今回は、以前からずっと買おうかどうか迷って、ついに買った、「劇画ヒットラー」(水木しげる、1990年、ちくま文庫)をご紹介致します。
何より驚いたのが、ヒトラーの前半生です。
芸術家を目指したものの失敗して落ちぶれたヒトラーは、一時期、
浮浪者
でした。
しかし、ここで終わらないのがヒットラーなんですね。
彼の持つ、たぐい稀な
「演説力」。
を武器に次々と勢力を増やしていきます。
ヒトラーの「演説力」は現代社会で言えば、
「プレゼンテーション能力がやたら高い」
という風にとれますが、
この「異様に高いプレゼン能力」って、実は
「サイコパス」の特徴の1つ
なんですって!
ということで、『サイコパス』(中野信子、2016年、文春新書)も少しご紹介します。
「サイコパス」というと、「ちょっとおかしい殺人犯」というイメージがあるかも知れませんが、
そうではなく、「大企業のCEO」、「弁護士」、「外科医」など、大胆な決断をしなければいけない職種に多いそうです。
そもそも精神医学的に「サイコパス」という言葉はなく、「反社会性パーソナリティ障害」という診断基準があるのみです。
そして、その特徴は、
「外見や語りが過剰に魅力的」
(ヒットラーの数々の演説を想起)
だとか、
「恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々」
(軍隊にいたときに、1人で敵陣に入り巧みにウソをついて15人を捕縛した件など多数を想起)
だとか、
「有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたり」
(上流階級の婦人に人気があったり、それこそ多数の崇拝者がいたりしたことを想起)
ということがあるようです。
他にも、
「利用できると感じたらすり寄り、利用し終わったら攻撃」
(長年苦楽を共にしたレームを殺害した件を想起)
などという一面も持っているようです。
というわけで、「劇画 ヒットラー」と「サイコパス」を読むと、もう「ヒトラー=サイコパス(しかも部類としては「勝ち組サイコパス」)だな~と感じました。
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また、最近、大学入試などが「面接だけ」の学校もあるようですが、
中野先生曰く、
「サイコパスを見抜けるのか不安」
とのこと。
僕は面接官でもなんでもありませんが、ちょっとくらいドンくさい方が、むしろ好感が持てる、と思ってしまいますがねー。
マザー・テレサもサイコパス?
また、JFKやビル・クリントン元大統領、毛沢東らにも「サイコパス」としての特性があるそうです。
その中でもかなり驚いたのが「マザー・テレサ」。
なんでもマザー・テレサには、
「援助した子どもや、彼女の側近たちには冷淡だった」
という報告が複数なされているからだそうです。
なかには残酷な扱いを受けた人もいたとか。
「博愛主義者」といえども、目的を達したら、それで用済み・・・だったのかと思うと、ちょっとゾッとしますね・・・。
本当のところはどうなんでしょう。
だいぶ話が飛んでしまいましたが、「劇画ヒットラー」、買ってみても悪くはないと思いますよ。
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