~只今、全面改訂中~

『絶滅の人類史~なぜ「私たち」が生き延びたのか~ 』(更科功、2018年、NHK出版)

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、更科功先生の「絶滅の人類史」(2018年)。

非常にわかりやすかったです。

人類史って、「桁」がなかなかわかりにくいのですよね・・・

ですので、私は「700」、「20」、「4」、「1」という数字に着目して整理してみることにしました。

「700」と「20」と「4」と「1」という数字がkey!

【700万年前】

最古の人類はアウストラロピテクスではなく、サヘラントロプス・チャデンシス。

類人猿から人類が分岐したのが「700」万年前です。

人類とチンパンジーの違いは「直立」二足歩行と犬歯の縮小であると言われているそうですが、なぜ人類がそうなったかのかはわかっていないとのことです。

「一夫一妻制で争いが少なく(→犬歯の縮小)、家族のために食料を運搬するため(→手を使用するため直立二足歩行)」になったのではないか??という説を著者は推しているのですがどうでしょうかね?

【20万年前】

ホモ=サピエンスが出現したのが「20」万年前です。

ここに至るまでの680万年・・・って、すごいですね・・・。

そう考えますと、「人種」の違いとか、どうでも良いんじゃねぇ、って思います。

20万年前、我々の直接の祖先であるホモ=サピエンスが出現した。

【4万年前】

ネアンデルタール人が絶滅。

「4」万年前にネアンデルタール人が絶滅・・・

と言いますが、実は我々のDNAにもネアンデルタール人の要素が入っていることがわかりました。

ネアンデルタール人はホモ=サピエンスより脳容積は大きいうえ、死者の埋葬をする習慣があったりと認知能力はホモ=サピエンスと同等と考えられ、くれぐれもネアンデルタール人が劣等であったために絶滅したと結論づけてはいけません。

(※2010年、クロアチアの洞窟から出現したネアンデルタール人の骨からはネアンデルタール人がホモ=サピエンスと交雑したことが明らかにされた。さらに、我々のDNAにもネアンデルタール人のものが2%程度含まれていることもわかった。 )

以前は「猿人→原人→旧人→新人」が一直線と習ったけど、実際はそれぞれがかぶっている時期があったということも付記します。

【1万年前】

1万年前に、

農耕開始。

人類全体で見ると、いかに狩猟の時代が長かったことか

【おまけ】間違えやすい「180」と「6」。

ちなみに、「出アフリカ」という点で混同しやすいのは、「人類」として「出アフリカ」を行ったのが180万年前であり

(そこからジャワ原人、北京原人などが出現)、

「ホモ=サピエンス」として「出アフリカ」を行ったのが、6万年前、ということ。

一般教養として是非、オススメ。

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更科先生のコチラも強くオススメ。