こんにちは。
今回ご紹介しますのは、「幕末年表㊵:1876年」です。
明治新政府は3つの抵抗を受けておりました。
1つは地租改正に対する農民たちの抵抗、
もう1つは徴兵令および廃刀令・秩禄処分に対する旧士族たちの抵抗、
そして、有司専制を非難する自由民権派の抵抗です。
対外的には朝鮮、台湾をめぐり清王朝と対立の火種を抱えておりました。
1876年(明治9年)年表
2/26 | 日朝修好条規調印 ※前年の江華島事件を受けて。 ※第一款 朝鮮国ハ自主ノ邦ニシテ日本国ト平等ノ権ヲ保有セリ。 ※全権、黒田清隆。副全権、井上馨。 ※関税自主権の放棄、治外法権を認めさせる。 ※釜山(プサン)、仁川(インチョン)、元山(ウォンサン)を開港。 ※列国は日本を支援。清は日本との軍事的対立を避ける。 |
3/28 | 廃刀令(※1) ※武士の特権的身分であった帯刀を禁止。 |
8/5 | 金禄公債条例(※1) ※家禄制度を全廃。 ※華族・士族は人口比で見るとわずかであったが、彼らに与えられた秩禄は国家財政の3割で、大きな負担となっていた。 ※政府は金禄公債証書を発行し、秩禄を全廃した。 |
9/6 | 元老院に憲法起草を命令 |
10/24 | 神風連の乱(※1) ※熊本。 ※太田黒伴雄(1835-76)を中心とする。170人規模。 ※「敬神党の乱」とも呼ばれる。 ※熊本鎮台司令官、熊本県令などを殺害するも、鎮台兵の反撃にあう。 |
10/27 | 秋月の乱(※1) ※福岡。(現:朝倉市) ※宮崎車之助(1839-76)らによる。 ※前原一誠に合流しようとしたが、小倉鎮台兵の奇襲で打撃。 |
10/28 | 萩の乱(※1) ※山口。 ※元参議、前原一誠(1834-76)を指導者とする。200人規模。 ※広島鎮台兵により鎮圧。 ※薩摩の不平士族の協力を期待したが得られず。 |
11/30 | 真壁騒動(※2) ※茨城県真壁郡で地租改正反対の農民一揆 |
12/19 | 伊勢暴動(※2) ※三重県で地租改正反対の農民一揆 ※愛知、岐阜、堺に拡大(~12/23) |
(※1)相次ぐ士族反乱!
徴兵制度にしたのに、士族が帯刀していては不都合だ。
軍人(および警察官)以外の帯刀を禁止しましょう。
華族・士族に対しての支給も停止します。
廃刀令に次ぐ、秩禄処分…
維新の功績はわれわれのおかげではなかったのか…?
武士にとって刀は命。
徴兵軍は寄せ集めの軍隊かと思っていたけど、強いじゃん。。。
(※2)地租改正一揆
1876年は貨幣納に対する不満が爆発しました。
米価急落により、実質的増税となったためです。
三重県では水害も重なって大規模な暴動になりました。
「官」と名のつくものすべてを狙い、2300戸が破壊しました。
士族を徴募し、鎮台兵も出動させて、ようやく終息。
処刑者5万人。
西郷さんならわかってくれると思ったが…
うーん…