こんにちは。
今回ご紹介しますのは、「1942年6月」です。
アリューシャン作戦は成功しましたが、ミッドウェー作戦では大艦隊を失うこととなりました。
これには日本の暗号はすべて米軍に読まれていたことも一因です。
この海戦の結果は国民には正しく伝えられず、ひたすらアリューシャン作戦の成功が宣伝されました。
しかし、アリューシャン作戦は、ミッドウェー作戦も成功しなければ意味がなかったのです。
以下、「総力戦のなかの日本政治」などを参考にさせて頂きました。
【前回まではコチラ】
「ミッドウェイ」、2019年、映画化されましたね。
【年表】1942年6月
5日 | ミッドウェイ海戦開始【wiki:長いっ!】 ・ミッドウェイ島は米軍にとっても重要拠点であり、ここを占領すれば米軍空母が出撃するであろうからそこを狙おう、という作戦(山本五十六) ・作戦が曖昧、島の占領と空母の攻撃、どっちが主なのかわからないという反対意見も ・同時にアリューシャン作戦も |
6日 | アリューシャン作戦成功 ・アッツ島、キスカ島占領 |
7日 | ミッドウェイ海戦終了 ・空母4隻、航空機290機、熟練パイロット多数を喪失する大敗 |
8日 | 天皇、永野軍令部総長を激励 ・航空戦隊の損害が甚大であったため、士気を下げないように |
10日 | 大本営連絡懇談会 ・海軍からの説明では日本の損失は空母喪失1、大破1、巡洋艦大破1 (実際は、空母喪失4、290機もの航空機と熟練パイロット喪失) ・国民へも過少申告 |
東条英機はミッドウェーの敗戦を知らなかった?
ちょっと驚くのがこのテーマ。
「知ってた」説と「知らない」説がありますが、どうなんでしょうねー。
8日に天皇は永野修身をわざわざ激励していることから天皇の耳には入っていたと思うのですが、東条の耳には入っていない、とするのは不自然なような気も…。
しかし、当時の陸軍(東条も陸軍出身)と海軍の仲の悪さを考えますと、不名誉なことがあったときに、敵対者に伝えない、ということは「さもありなん」。
ましてや、東条も絶対的に信頼されていたわけではありませんしね。
さらなる研究成果を期待しております。
山口多聞戦死
「ドリフターズ」という様々な時代の武者たちが戦う架空アニメにも登場する山口多聞。
米軍が恐れていたのは山本五十六ではなく、山口多聞、という逸話も有名です。
映画「ミッドウェイ」では浅野忠信が演じました。
空母とともに沈みます。
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ミッドウェー海戦よりも、その後のガダルカナル島戦の方が大きかった?
ミッドウェイでの敗戦も大きかったことには違いないと思いますが、その後のガダルカナル島攻防戦の方が大きかった、という意見もあるようですねー。(8月に米軍上陸)
まだ「絶対国防圏」は破られたわけではないということを考えればそうですよね。
問題はその後のバックアップ態勢なのでしょうか。
空母を失ったら、次の空母を…と考えたいところなのですが、日本にそこまでの生産力はなかったでしょうね。
(一方、アメリカはそれが可能)
そもそもそれだけ生産力が異なる相手に戦っていたらダメだった、となりますが…。
戦艦大和をこうして使っていれば!
「太平洋戦争の新常識」(2019年)より。
日本は機動部隊が一撃を加えてから戦艦部隊でとどめを刺すという、旧来の艦隊決戦思想に則って配置したため大和は空母機動部隊のはるか後方にいました。
しかし、やはり「機動部隊とともに行動させるべきだった」というのが平間洋一先生のご意見。
大和の通信設備は充実しており、ミッドウェーでの米軍の待ち伏せも傍受しておりました。
それにも関わらず、肝心の機動部隊にそれを伝えることができなかったのが実にもったいない。
また、その防御力の高さから機動部隊に同行していれば機動部隊の盾となっていたであろうとも。
後悔先立たず、とは言いますが、たしかに戦艦大和をもったいなぶって勝てるほど甘くないので、後方配備はどう考えてももったいないですねー。
まとめ
山本五十六は名将ではないという説はこういうところからも来る。
映画でも観よう。
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つづいては1942年7月~12月。