こんにちは。
今回ご紹介しますのは、「1944年9月~12月」です。
(前回まではコチラ)
9月から「ペリリュー島の戦い」が始まります。
原住民を避難させた後、日本人は玉砕しました。
しかし、島全体を要塞化する戦い方は、のちの硫黄島、沖縄本島での戦いに生かされたと言われます。
そして、10月。
「台湾沖航空戦」で海軍は戦果を誤認します。
「米軍機動部隊を破壊した」と報告されましたが、実際はそうではありませんでした。
大本営はレイテ島での決戦を計画しますが、戦果を疑っていた山下奉文大将はこの作戦に反対します。
しかし、そこは上下関係が絶対で、この意見は通りません。
そのような状態で、「太平洋戦争最大の激戦」とも言われる「レイテ島の戦い」に突入しました。
もともと著しい船舶不足のうえ、輸送中に撃墜され、大損害を受けました。
(制海権・制空権は失ったままですもの…。補給も届かず餓死者も多数。)
さらにはレイテ沖海戦で連合艦隊は全滅。
特攻隊が開始されたのもこのときです。
【年表】1944年9月~12月
1944年 | アジア | 太平洋 | その他 |
---|---|---|---|
9月 | ペリリュー島の戦い(9/15~11/27)(※1) ・パラオ諸島 ・ニミッツ軍 ・島を要塞化して奮戦 ・中川州男隊長 アンガウル島の戦い(9/17~10/19) ・パラオ諸島 ・マッカーサー軍 | ||
10月 | 沖縄空襲 | 台湾沖航空戦(12~16日) ・海軍が戦果誤認 ・大本営発表が誤り 米軍、レイテ島上陸、レイテ島の戦い(10/20~8/15)(※2) ・フィリピン ・海軍は台湾沖航空戦の戦果誤認を陸軍に伝えず ・誤った大本営発表(↑)を山下奉文大将は疑って反対 ・フィリピン攻防戦のターニングポイント レイテ沖海戦(23~25日) ・連合艦隊ほぼ壊滅 ・栗田ターン フィリピン沖海戦で特攻開始(25日)(※3) | ダンバートン・オークス会議閉幕 |
11月 | ペリリュー島の戦い終結 | 大都市への空襲本格化 ・東京 ・武蔵野の中島飛行場など ・高高度精密爆撃 | |
12月 | 東南海地震(12/7) ・報道規制 名古屋空空襲開始(12/13~) ・航空機、兵器生産地(三菱重工) |
(※1)ペリリューの戦い
これは知っておかねばならない、と思いました。
日本を尊敬していた原住民は「共に戦いたい」と申し出たそうですが、中川州男隊長は「貴様らと一緒に戦えるか!」と言って、原住民たちを疎開させました。
原住民たちが船を出るまでは日本軍の見送りはなかったのですが、船を出た瞬間、日本軍が現れ、共に歌った歌を歌って送り出す…
(映画のようなシーンですね…)
その後の戦争で日本人は「総員玉砕」。
戦争が終わって島に戻った原住民たちは、中川隊長が生かせてくれたことを知ることになりました。
のち、独立を果たしたパラオの国旗は日本をモチーフにしたものとなるのです。
また、中川隊長はペリリュー島を1年かけて要塞化しておりました。
米軍との戦力差は数倍ありましたが、ゲリラ戦法などを駆使して米軍を大いに手こずらせました。
この戦法は硫黄島、沖縄本島の戦いで生かされたそうです。
【送料無料】NHKスペシャル 狂気の戦場 ペリリュー ~“忘れられた島”の記録~/ドキュメント[DVD]【返品種別A】価格:3,678円 (2021/4/9 21:40時点) 感想(0件) |
シリーズ証言記録 兵士たちの戦争 ペリリュー島 終わりなき持久戦 ~茨城県・水戸歩兵第2連隊~ [ (ドキュメンタリー) ]価格:3,631円 (2021/4/9 21:40時点) 感想(0件) |
ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1 (ヤングアニマルコミックス) [ 武田一義 ]価格:660円 (2021/4/9 21:39時点) 感想(3件) |
(※2)レイテ島の戦い
日本はルソン島での決戦を準備しておりましたが、米機動部隊への打撃が成功したという大本営発表を前提として、レイテでの決戦を行うことにしました(!)。
山下奉文大将は台湾沖航空戦での海軍の戦果報告を疑っており、レイテ島での戦いに反対します。
(既に制海権、制空権は失っており、輸送が困難と考えておりました)
しかし、上官の寺内寿一元帥の「命令」によりやむなくレイテ島へ。
結果的に10万人近くが死亡しました。
レイテ戦記(全四巻合本)【電子書籍】[ 大岡昇平 ]価格:5,280円 (2021/4/9 22:20時点) 感想(0件) |
https://rekishi-memo.net/worldwar2/philippine_defense.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E6%B2%96%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%88%A6
レイテ島の戦いをいろいろ調べますと、レイテ沖海戦の「栗田ターン」なんて些細なこと、と思ってしまいますねー。
(栗田が突入しようがしまいが、戦局不利には変わらなかったでしょうか?)
(※3)特攻開始…
大西瀧治郎が生みの親と言われておりますが、黒島亀人ではないか、という説もあります。
(山本五十六は彼を重用したのですが…)
まとめ
9月~ ペリリュー島の戦い
10月~ レイテ島の戦い
台湾沖航空戦(10/12-16)で海軍が戦果を誤認!
そのままレイテ島の戦いに突入してしまった!!
特攻作戦も開始!!!
つづきはコチラ