
本書を含めて複数の書籍を参考にして作成した【室町時代の略年表はコチラ】から。
この本が良書であることは間違いない。
その中でも絶対に読んで欲しいところは「エピローグ」。
著者が鹿児島県の知覧特攻平和会館に訪れた時、特攻隊員の遺書の多くが楠木正成について言及していたという。
彼らの遺書は涙を誘うものであったのだが、
「彼ら特攻隊員がどれほど楠木正成のことを理解していたのだろうか?」
という問いかけには唸らされた。
「正しい歴史認識と健全な愛国心は、自国の優れた部分を過剰に賛美したりしない。もちろん他国や他民族を誹謗中傷するなど論外である。おだやかで控えめで謙虚である。過度な自虐に陥ることもない。
エピローグp209
そして何より、現実に基づいて立脚した精神が大切である。現実に基づいて過去を正しく反省ないし再評価し、その経験を生かして現在を一生懸命生き、あかるい未来を切り開くのである。(原文ママ)
南朝史観と明治以降の日本、そして現代、これらの関係を考えることで物事の見方は変わるであろう。
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