~只今、全面改訂中~

☞【おもてなし気分は良けれども】『外国人がほんとに知りたい日本の文化と歴史』(ロックリー・トーマス、2019年)

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、「英語で読む 外国人がほんとに知りたい日本の文化と歴史」(2019年)です。

紹介理由は、いくら英語を流暢に話せても、中身がない会話は「つまらない」と感じたからです。

ちなみに私は全く英語を話せませんが、あまりにも中身がない会話は「せっかく日本に来てくれた外国人さんに失礼にあたる」とすら思いました。

実際に、こんなことがありました。

うどん屋にて@京都

近所のうどん屋に行った時のことです。

(秋篠宮さまもご来店されたことがあるようです。)

60代くらいの外国人のご夫婦と、ツアーコンダクターらしき60代くらいの日本人夫婦の4人が隣の席に座りました。

その日本人「おばちゃん」の話す英語のなんと流暢なことか!!

(住んでいたに違いない!)

思わず聞き惚れてしまうような英語だったのですが、よくよく聞いてみると、

内容が全く無い

なんせ内容が、

「うどんは好きですか」

「うどんはおいしいですね」

「紅葉は素敵ですね」

「いつも何を食べますか」

「週にどれくらい外食しますか」

「私も週に1度は外食します(笑顔)」

みたいな話を

延々

としているのです。

外国人奥さんの方はニコニコ答えておりますが、旦那さんの方は明らかに退屈そう。

それでも「どうでもいいような話」が延々と続くのです。

(これが彼女にとっての「おもてなし」なのか?)

日本文化とその歴史を相手国に照らし合わせてその類似点、相違点を探したらもっと面白いんじゃないかと思うのですが、どうなんでしょうかね。

(もう少し自国と他国を学んでから会話した方が良いのでは?)

「Japan」の紹介本は数多けれど。

ただ、そうした「日本の文化・歴史を英語で説明する」系の本はめちゃくちゃ多いんです!

しかしですね、そのほとんどが「日本人目線」なんです。

つまり、何となく外国人ってこういうのが好きだよねー、ってとこにfocusしすぎなんです。

その中でこの、【英語で読む外国人がほんとに知りたい日本の文化と歴史】(ロックリー・トーマス、2019年、東京書籍)は異彩を放っているんですよね。

それもそのはず、この著者、「日本大学法学部准教授」、「ロンドン大学東洋アフリカ研究学院客員研究員」、「内容言語統合型学習の研究者」ですもん。

つまり、「国際的視野に立った日本史」のプロなんです。

日本人が読んでもめちゃくちゃ勉強になります。

もし、18歳で、英語も日本史も好きで、なおかつ将来、それを外国人とのコミュニケーションに役立てたいという気持ちがあれば、絶対に「買い」ますね。

もしかするとこの先生も来日当初、日本人の「内容の無い話」に退屈したのかも知れない。
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もう1冊挙げるなら・・・

そして、もう1冊挙げるとすれば、「英語で説明する日本の歴史人物」(植田一三、2019年、語研)ですね。

実践的です。

もし、あなたに外国人の友人がいて、「金閣寺を見たい」と言ったとします。

そこであなたは金閣寺に連れて行きますが、はたして友人を満足させる自信があるでしょうか?

金箔だけ見て、「good~!」と満足して帰る外国人観光客などいるでしょうか。

金箔だけなら、世界には他にもっとすごいものがあります。

(「日本には四季がある、っていうけど、アメリカにも四季はあるよ!」と言った厚切りジェイソンは偉いと思います。くれぐれも、「金箔、すごいでしょ~」なんて言わないように。)

そうではなく、足利義満についてだとか、当時の日本の状況だとか、世界の状況だとか、、、

そういう話をしたいと思うなら、この本はなかなか詳しく、それでいて非常にまとまって紹介されていますので、実践的でとても良い本だと思いますので、どうぞ。

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なお、異文化交流においては、自国のことだけでなく、相手国の文化・歴史も調べる習慣をつけると良いと思います。