~只今、全面改訂中~

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、「フランクリン・ルーズベルトがいかに日米開戦を望んでいたか」についてです。

既にそうした内容のタイトルの書籍は刊行されておりますし、もはや「定説」となっているのかも知れませんが。

ただ、「真珠湾奇襲攻撃を知っていたか」どうかは、別の話ですので、混同しませんように。

(※真珠湾攻撃は研究者の間では、「知らなかった、けど、日本がいつか、どこかを攻めるであろうとは考えていた(おそらくフィリピン)」ということで結論が出ているらしい)

以下、「フーバー大統領が明かす日米開戦の真実」(加瀬英明ほか、2017年、勉誠出版)「第2章:戦争を仕掛けたのは誰か」を参考にさせて頂きました。

1.人種差別主義者

当時、人種差別は決して珍しいものではありませんでしたが、ルーズベルトも例外ではありません。

「日本人全員を、温和な南太平洋の原住民と強制的に交配させて、やる気が無い、無害な民族につくり替える計画を立てたい」

と、スミソニアン研究所の文化人類学者アールス・ヒルデリカに研究を命じたそうです。

また、1939年頃の改訂「オレンジプラン」に

「アメリカは白色人種の利益を代表し、英仏蘭と連合し黄色人種の日本とたたかう」

という文言を追加したそうです。

2.中国に肩入れ

人種差別主義者でしたが、日中戦争中の中国には肩入れしておりました。

これには、蒋介石妻の宋美齢、YMCA、訪中クリスチャンたちのロビイ活動の成果もあるようですが、

ルーズベルトの母方の祖父が中国との貿易で財をなした」

という点も大きかったようです。

そして、その貿易内容の1つが、

「アヘン」

だったそうですよ。

この話、どこかで聞いたことのある話でしたが、深い闇を感じますね。

ちなみに1939年7月26日の「日米通商航海条約廃棄」は、YMCAのロビイ活動の成果という見方もあるようです。

(※YMCA…キリスト教青年会。傘下に何千万の人間がいる組織。「チャイナを救え」と大運動を展開する。)

おかげで日本は最大の貿易相手であるアメリカとの貿易ができなくなり、「南進論」が取り沙汰されます。

(もっとも、日米開戦は日中戦争とは関係なく、対独参戦があくまでもメインというのが最新研究の成果とも。【コチラ】

(↑)それまでアメリカの日本への輸出額は中国の7倍。

そのため通商条約破棄は米国側でも反対意見がありました。

日英関係の悪化後、米国が英国を支援した結果という側面もあります。

3.オレンジプランに反対したリチャードソン海軍大将を解任

1941年1月のこと。

ジェームズ・リチャードソン海軍大将(合衆国艦隊司令長官)【wiki】は、

「真珠湾に米艦隊を配備せよ」

というルーズベルトの命令に対して、

「そんなことをしたら日本を刺激して日本と戦争になるだろう、そんなことはすべきではない」

と主張したところ、ただちに解任されてしまいました。

その後、リチャードソンの言ったとおり、日米開戦となりました。

そして、「オレンジプラン」と通りの展開を見せることになるのです。

ちなみに、ルーズベルトは海軍次官経験もあり、海軍拡張に尽力した人でもあります。

オレンジプランはセオドア・ルーズベルトの時代に作られた、と書かれることもあるのですが、

厳密にはセオドア・ルーズベルトがまだ海軍次官だった時代(1897年)に作られ、その後、何度も改訂を加えております。

フランクリン・ルーズベルトも海軍次官を経験しているくらいですからオレンジプランのことは当然深く知っていたでしょう。

というか、1914年版に実際に参加しております。

人は、計画したら実行してみたいという欲はあるでしょう。

対日戦略を計画したオレンジプランはルーズベルトにとって、愛着のある作戦だった…と考えるのは自然かも知れません…。

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読まないといけないと感じる本が多すぎる…

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4.JB-355計画

そして極めつけはコレ。

「アメリカの爆撃機を中国空軍に供与し、シナ大陸から日本に飛んで東京や京阪神を爆撃する」

というJB-355計画です。

この計画は1941年7月18日に陸海軍長官の連名で大統領に提出され、

7月23日に大統領がOKを出した、とされております。

(アメリカの公的資料としてアメリカのABCテレビでも放映されました。)

もっとも、この計画を進めていたのはロークリン・カーリー大統領特別補佐官・中国担当。

のちにコミンテルンのスパイであることが判明して南米に逃亡した人物ですが。【wiki】

(結果的にはイギリスの方で爆撃機が必要となり、作戦撤回。もし、それがなければ1941年10月頃にアメリカが日本に先制爆撃していた、という意見も。)

また、アルバート・ウェデマイヤー(陸軍大将)は、その回顧録で1940年12月に総動員計画を作らせられたとあります。

(真珠湾攻撃の1年前ですね…。)

【アルバート・ウェデマイヤー】

陸軍大将。終戦時、中国大陸にいた390万の日本軍将兵と在留邦人の早期内地送還に尽力。イギリスの伝統的な外交政策を行わなかったチャーチルを批判。(フーバーと同じく、ヒトラーとスターリンの争いに参加すべきでなかったとの考え。)
『第2次大戦に勝者なし』の著者としても知られる。

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(5.) ソ連崩壊がアメリカにとって最悪のシナリオ

また、これは別の川田稔先生のご意見からですが、

独ソ戦でドイツがソ連を降伏させると

→ドイツは兵力を欧州前線に投入

→イギリスも敗れる

→日本、ドイツによりアメリカが挟撃される恐れがある

→そのため、早く参戦したい

という側面もあったのかと考えられます。

まとめ

【ルーズベルトが対日参戦を目論んでいたと考えられる理由】

 

① 人種差別

② 中国びいき

③ 反対派の粛清

④ JB-355計画の存在

⑤ ソ連降伏、日独に挟撃を恐れて

※そもそも、海軍次官時代に「オレンジプラン」を策定していた。

また、戦時経済による需要増大、不況脱出という面もあったでしょうね。(既に武器は輸出しておりましたが。)

コチラもオススメ。

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(追加)アメリカに早く参戦して欲しい3つの勢力

第3章より。

①スターリン
②チャーチル
③蒋介石

彼らがそれぞれ働きかけましたと言われます。