~只今、全面改訂中~

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、堀口茉純先生の「TOKUGAWA 15(フィフティーン)」(2011年、草思社)です。

作者の堀口先生は、「お江戸アイドル」、略して「お江戸ル」と呼ばれています。俄然やる気が出た人もいるのでは?

江戸時代の1st bookとしてオススメ

読んでから数年経ちますが、いまだによく覚えています。
各将軍ごとの年表も役に立ちます。

家光は「生まれながらにして将軍」ではなかった?

本書を読んで最もイメージが変わったのが3代将軍家光でした。

「病弱で無口」なことから、堀口先生が家光につけたニックネームは、「ナイーブ将軍」。

一方、2歳下弟・国松は利発で、何をやってもできるので、「デキスギ国松」。

ですので、「国松の方が将軍に相応しいのでは?」という意見もありました。

「生まれながらにして将軍」というのも嘘ですね。

さらに、母親の「お江」は国松を溺愛していました。

「お江」とは信長の妹、「お市の方」の三女です。

(父は浅井長政。長姉が淀殿。)

乳母の春日局(お江も、春日局も大河ドラマの主人公になりましたねー)がこのままではダメだ、と思い、家光の将軍を確約するように家康に働きかけます。

そこで家康の決断した答えが、

長幼の序を重んじるように

でした。

ということで、以後、跡目相続は長子が最優先となりました。

当時、家康は朱子学にハマっていたからね。

安定を求めたのかな。

戦国時代だったら国松を選んでいたのかも。

家光は終生、家康を崇拝し、日光社参、東照宮改修を繰り返します。

島原の乱で家光は全く活躍していない!

また、「島原の乱」は家光時代ですが、家光の陰がどうも薄いです。

その理由は、

鬱になって、引きこもっていた」から。

これには遠因があり、母・お江の死や、徳川忠長こと国松を処罰して殺したことなどが考えられています。

(やっぱり、「ナイーブ」なんでしょうね。)

国家の一大事に将軍が引きこもりで大丈夫なのかとも思いますが、逆に、将軍なしでも幕政がとれるほどシステムが確立されていたのですね。

ちなみに家光の死に際しては多くの家臣が殉死しました。

しかし、これも次代には禁止されるなど、家光の時代は文治政治への転換期となります・・・。

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【追記】河合敦先生も本気を出した?(2022/3/19)

本屋に行ったら、河合先生も同様の書籍を出しておられました。

やはり初学者向けです。

漫画が好きな人は堀口先生、普通に読みたい人は河合先生、

両方あっても良いかと思います!

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