こんにちは。
今回ご紹介しますのは、荒山徹先生の『秘伝・日本史解読術』(2017年、新潮新書)です。
「日本に伝わった仏教は。オリジナルの仏教ではなく、ウルトラマン仏教だったー。」
こんな面白い表現なかなか使いこなせる方はおりません。
正直今まで歴史小説に対しましては懐疑的な見方をしておりましたが、歴史小説もちょっと読んでみたくなりました。
(むしろ一通り歴史を勉強したからこそ、歴史小説を楽しめるのではないかという思いも。)
さらに、
「日本に仏教が公式に伝来したのはいつのことか?」
①552年もしくは538年
②1935年
という質問の答えも、ウルトラマン仏教なら①、公式な仏教(=南伝大蔵経)なら②と、明快な答え。
なんせ視点が面白いです。
ほか、
「稲作が縄文時代から始まっていたことは常識」、
「弥生人が大量に渡来した形式はなく、縄文人が弥生人になっただけ」、
「4世紀は謎の世紀ではなく、倭国が朝鮮に軍事的に攻め込んだ世紀」、
「奈良時代以前の史料なんてほとんどないので、本気で考えてもわからない」、
「白村江の戦いは復興詐欺」
などなど、実に歯切れが良く一気読みしてしまいました。
受験生の方も、電車の中では用語集とにらめっこするのではなく、こういう本を読んでリラックスするのが良いとも思いましたね。
古代の年号暗記法は特に役に立ちました。
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