~「もう一つ上の日本史」出版に伴い、勉強方法も変える必要が出たので、全面改訂突入します~

「武士の子は武士」であるが、遺伝子学的に子供は両親のDNAを半分ずつ受け継いでいる。中には、武士ではない母親の血を濃く受け継いでいる場合もあるだろう。そんな当たり前のことに気づかされたのが本書である。「徳川慶喜」をはじめ、日本史の見方がさらに広がった。

「徳川慶喜」は武家と天皇家のハーフ。

これまで戊辰戦争における徳川慶喜の行動が理解できず、どの本を読んでも納得できなかった。しかし、この書籍の解説が一番納得した。

家系図を紐解くと、慶喜の母「吉子女王」は第112代・霊元天皇を曽祖父に持ち、有栖川宮織仁親王を父に持つ、宮家の娘。

つまり、慶喜は「徳川家の人間でもあるが、宮家の人間でもあった」

さらに、養子先の一橋家にも「直子女王」という一橋家を切り盛りする強くて尊敬できる宮家の女性がおり、また、自身の「妻・美賀子」と「明治天皇の妻」は義理の姉妹でもあり、敵対する官軍の総司令官である有栖川宮熾仁親王でさえ妹の夫であり、同じ有栖川宮家で、いわば身内。

ということは、戊辰戦争というのは慶喜にとって「身内同士の争い」だった。

♨戦を早く辞めることで日本を列強の侵略から防いだという慶喜「超英邁」論など、どう考えても後付けに過ぎないと思っていたし、慶喜は日本一の尊皇派であったため朝廷に弓を引けなかったという慶喜「超忠臣」論なども、胡散臭さを感じずにはいられなかった…。

のちに明治天皇と慶喜は酒を酌み交わして、「まー、あの時は仕方なかったね」的な話をしたと言うが、実際、身内の会話としてそういうものだったのだろう。

古代豪族たちも王臣家と婚姻関係を結ぶことで、その血脈を保っている(『武士の起源を解きあかす』桃崎有一郎、2018年)。

男系図だけを考えてはわからないことでも、女系図をたどることでわかるということだ。非常に面白い視点である。

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