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☞【実質的意味には成文不成文を問わない!】『日本国憲法を改正できない8つの理由』(倉山満、2017年)

こんにちは。

今回ご紹介しますのは、倉山満先生の「日本国憲法を改正できない8つの理由」(2017年、PHP出版)です。

『嘘だらけの~近現代史』シリーズなど倉山満先生の本はずいぶん読みましたが、

本書も『熱量』たっぷりの本です。

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以下、印象に残った部分をメモしてみました。

日本を崩壊しないようにするための「改憲」なら70年前に金森徳次郎憲法担当大臣と佐藤達夫法制局次長がGHQに対してやってくださった。

♨日本国憲法は「押し付け憲法」かと思っておりましたが、そうではなかったのですね。

現在巷で議論されているようなものは単なる「条文ごっこ」であり、「安倍晋三にケチをつける」言論と「安倍晋三にケチをつける言論、にケチをつける」言論しかなく、幼稚な議論である。

♨このフレーズは気に入っております。「自民党に反対する派」と「自民党に反対する派に反対する派」というのはいつの時代もありますね。

一時期国会でも話題になった「アシベの教科書」では<そもそも、憲法には「形式的意味」と「実質的意味」とがあり、「実質的意味には成文不文を問わない」と書かれているにも関わらず、その基本的なことを解っていない人が多すぎる。

♨弁護士さんの世界も似たような感じでしょうか?以前、弁護士さんが「我々は契約書なんてみない。実際にやっていることをみる」とおっしゃっておりました。

「日本国憲法」は日本国の憲法の一部であって、全部ではないのだ。我々は一言一句をどうするかみたいなことを話すのではなく「有事」の際にどうするかを真剣に考えるべきであって、例を挙げれば「菅直人氏」が総理大臣であっても有事を乗り切ることができるような法を作るべく議論すべき、であろう。

(♨)「我々は菅直人氏を総理大臣に選んだ覚えはない。」(鳩山氏の辞任により総理大臣となる。就任34日後の参院選で敗退しても解散せずに居座る。)しかし、現在の制度上、このような総理大臣が誕生してしまうと書かれていて妙に納得しました。有事の際に、有事を扱える人、あるいは組織が必要だな、とつくづく思います。

倉山先生は一時期、ご病気の時期もあったようだが「命を削って書いている」というだけあって、力強さを感じました。

倉山先生本は何か1冊は読んでみて欲しいと思います。