~「もう一つ上の日本史」出版に伴い、勉強方法も変える必要が出たので、全面改訂突入します~

☞【伊達政宗は、計画倒れ?】『バテレンの世紀』(渡辺京二、2017年、新潮社)

バテレンの世紀』第16章より。

日本とスペインの貿易は、お互いを警戒するあまり進展しなかった。

伊達政宗支倉常長をスペインへ送り出すが(1613年)、家康により「禁教令」(1612年天領、1614年全国)【コチラも】が出されたことはスペインの耳にも届いており、この交易は実現しなかった。

オランダは徐々に南シナ海での覇権を握る。
平戸商館は交易としての実績は乏しかったが、ポルトガル船を拿捕する基地、あるいは日本人兵士の輸出拠点としては有効に機能した。

太平洋を越えて

スペインとの交易の話は進展しません。

スペインは交易の条件の1つに「オランダ人の追放」を訴えていました。

しかし、当時、家康はオランダが南シナ海の覇権を握りつつあることを知っていました。

※オランダ船は小さく軽く、船足が速いにも関わらず大きな大砲を積むことができました。よって、遠距離での海戦に長じていました。ただ、スペイン船も負けておらず、1600年と1610年の2度に渡り、マニラ在留艦隊はオランダ艦隊を撃破しています。

ただ、当初、オランダは商売を全くわかっていませんでした。

日本では生糸が必要でしたが、オランダは象牙や香辛料などを持ってくるのです。

家康は「宗教ナシ」で貿易だけの相手を探していたのですが、オランダがポルトガルの代わりは果たせないと見抜きました。

また、商館の浦賀への移転を依頼したのですが、せっかく平戸に建てたばかりなので決断が鈍って行動できませんでした。

こういったこともあって、オランダは商売の実績は全くありませんでした。

しかし、平戸商館は交易よりもむしろポルトガル船を拿捕する出撃基地、あるいは日本人を東南アジアのオランダ拠点に送り出す基地として機能しました

ちなみにスペインとの休戦条約はアジアでは無視されます。

相変わらずオランダ船はポルトガル船を襲い、その積み荷を平戸に置くのです。(※1617年には中国船からも掠奪。海賊そのものじゃん・・・。)

また、職人、水夫からなる68人の日本人がジャワ島へ行った記録も残されており、「日本人は優れた力量を持ち、手当てはわずかで済み、米と魚があれば良い」とも書かれています。

こういう人たちのDNAが現地に残されていないか、すごーく気になるんですよね。

海外で日本人の友人そっくりの顔をした外国人を目にした経験をもった人は少なからずいると思いますが。

伊達政宗

一方、伊達政宗は交流のあったスペイン人に宣教師ソテロに「そそのかされる(?)」形でローマに使節を送ることを決定。

政宗殿の野心とは、メキシコ貿易の拠点を領国に置くことでその利を得ることであろう。

わしの目的は日本に地盤を築き、日本司教になることじゃ。

そのためにはスペイン国王とローマ法皇のお墨付きが欲しいんでな、メキシコ貿易には2人の許可がないとダメって、思い込ませよう。

支倉常長(はせくらつねなが)が選ばれました。「慶長遣欧使節」です。

なんで常長を選んだのかって?

①「使い捨て」説
②「名誉挽回」説

どっちでしょう?

結果、「それなりに」歓迎されましたが、スペインでは既に家康が禁教令を出していたことが伝わっていました。

(常長が出発した1613年の時点で禁教令は「天領のみ」だったので、政宗も行けると踏んだのでしょうか。)

政宗ハ、近々、日本ノ王にナリマース!

そしたら、領土の一部を差し上げマース!!

なんなんだ、コイツは・・・。

家康公と言っていることが違うぞ・・・。

こんな調子で、慶長遣欧使節は「失敗」に終わります。

1618年、ソテロは日本へ帰らずメキシコへ。

常長もマニラを経て1620年仙台へ戻ります。

7年の長旅で情勢は変わり、政宗は常長の帰国直後、領内に禁教を布告しました。

常長が棄教したかは定かではなく、その翌翌年に死にました。

ソテロは1622年、マニラから日本へ潜入したがただちに捕まり、1624年に処刑されました。

あー、言っておきますけど私、父よりもずっとキリシタン嫌いですからね。

え、誰だ、って?

秀忠ですよ、秀忠。2代将軍。

関ヶ原で遅刻した?一体、いつまでそんな昔のことを言っているんですか。

私ほど「隠れた名君」はいない、って評判なんですよ!

・・・隠れているつもりはないんですがね。

田中勝介

ちなみに、メキシコ行きの船には田中勝介が乗ります。(教科書にも書かれております。)

勝介は、日本人で初めて太平洋を横断した人物として名を残します。

京都の貿易商人と言われています。

書籍紹介

暴かれた伊達政宗「幕府転覆計画」 ヴァティカン機密文書館史料による結論 (文春新書) [ 大泉 光一 ]価格:803円
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伊達政宗もの、って常に人気ですよねー。大河ドラマ「独眼流政宗」は子供の時、よく見ていました。この本、まだ読んでいませんが、興味はあります。

電子書籍版

暴かれた伊達政宗「幕府転覆計画」 ヴァティカン機密文書館史料による結論【電子書籍】[ 大泉光一 ]価格:794円
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