こんにちは。
今回ご紹介しますのは、亡き竹内睦泰先生の「超解!日本史史料問題」(2004年、ブックマン社)です。
さて、それなりに日本史に勉強したけど、テストの点数が「イマイチ」という方、「史料の読み込み」は十分にやったでしょうか?
私、歴史能力検定3級(センター試験相当)で100点をとりましたが【コチラ】、本番1ヶ月前に、この「史料問題集」に掲載されている史料を全文、「写経」しました。
(おかげで100点とることができたと思います。)
写経だけならわざわざ史料問題集買う必要ないだろ?と思われるかも知れませんが、本書は問題と解説が素晴らしいのです。
また、やっぱり原文じゃないと意味をつかみにくいことがあるんですよね。
たとえば1901年に成立した「社会民主党」について。
教科書ではさらっと流されてしまいますけど、この党の主張を原文で読むと、
「万国の平和を来す為には先づ軍備を全廃すること」(軍隊解散!)、
「土地及資本を悉く公有すること」(私有財産の禁止!)
なんですね。
平和のために国の武器を捨てるとか、こんなこと言い出したらダメじゃねぇ?って素人ながらに思うのですが、
案の定、1900年制定の治安警察法によって即解散させられました。
(山縣有朋が許すわけないじゃないですか。)
というようなことがわかります。
もっとも彼らは「民主主義」を謳いつつも、 「社会主義」 も両立しようと主張しているので、「社会民主党」となるのですが、そのために軍隊解散してしまえば日本が他国に攻められやすくなることは必至。
何がしたかったのでしょうかね。
他にも、「楽浪海中に倭人あり・・・」だの何だのという史料がどれがどれだか全く覚えられずに困っていましたが、
この本を読むことで、すんなりと覚えることができました。
試験30日前に見つけて即買いしましたが、もっと早く見つけていたら、もっと勉強がスムーズだったと思います。
★やはり原文に当たらないとわからないことが多々ある。
★古代日本についての中国の文書5種類(魏志倭人伝とか)全文覚えている人はいいけど、そうじゃない人(つまり、ほとんどの人)は絶対に買い。
古語も現代語訳つきですのでご安心を。
書籍はコチラ
超解!日本史史料問題 (大学受験合格請負シリーズ) [ 竹内睦泰 ]価格:1,188円 (2019/5/16 16:14時点) |
【追記】
十七条憲法の第12条に「国司」という言葉が出てきます。しかし、当時、「国司」はいないはず。こういうことから「十七条憲法=偽作説」というのが出てくるんですね。こうしたことも書いております。面白いです。(2019/10/08)