こんにちは。
今回ご紹介しますのは、故・竹内睦泰先生の「超速!日本文化史の流れ」(2011年)です。
「超速」という言葉の通り、本書は「超速」です。
しかし、「超速」すぎるがゆえに単語の羅列になっている箇所もあり、とても1回読んだだけでは覚えきれません。
よって、本書より良い書はあるかも知れません。
ただ、他書を読んでからもう1度本書を読むと、改めてこの本の良さがわかります。
一番の良さは本書の「構成」です。
本書は1つのテーマを決めたら、そのテーマで古代から現代まで一気にやるスタイルです。
教科書のような時代ごとの編集ですと、結局、流れが止まってしまうんですよね…。
ですので、文化史はこのしたスタイルで勉強するのが最適と感じました。
さらに、最初に「書道史」をもってくるあたりも、予備校講師ならではの著者のこだわりを感じます。
と申しますのも、最澄と空海は「泰範」という弟子をめぐって「久隔帖」と「風信帖」という文書の交換をしているのですが、どっちがどっちの文書を出したのか混同してしまいがちですよね。
しかし、弟子をとられた最澄が「探り」を入れるために出したのが、「久隔帖」。
「久しぶりだ、最近どう?」的な意味だから「久隔帖」なんですね。
本書はこうした「わかりやすい」挿話がたくさん書かれているので、暗記の手助けになります。
著作権の関係上、実際の資料はあまり出せないので、資料集(史料集)を手元に置いて読まれるとなお良いかと思います。
目次
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